安全なローイングSAFETY ROWING
猛暑の練習 熱中症に注意を
安全・環境委員会
連日,全国の広い範囲で「高温注意情報(当日または翌日の最高気温が35℃を上回ると予想される場合)」が発表されるなど、異常な暑さが続いています。
7月15・16日に長良川で行われた全日本中学選手権では、猛暑のため最終日の順位決定および決勝レースを中止としましたが、それでも準決勝時点で体調不良を訴える選手が続出し、うち数名は救急搬送される状況となりました。
インターハイやインカレに向かい練習にも熱が入る時期かと思いますが、この熱暑は今月末まで続くとの予報もあり、熱中症の予防には充分ご注意願います。
ボート指導者、特に公認コーチ、公認指導員、認定インストラクターと、各都道府県ボート協会のセーフティアドバイザにおいては、既に熱中症の危険度、予防策、兆候の早期察知、発生後の対応について熟知されていると思いますが、今一度、初心に帰り諸情報(文末に記載)を再読し、現場において熱中症対策が実効的に機能しているか点検し、またより一層の安全対策が行われるようお願いいたします。
また、選手自身も、熱中症に対する安全対策を学び、自分自身だけでなく仲間の健康状態にも互いに気遣うよう心がけましょう。
特にチーム練習では、「無理をしないで」と言われても、体調不良を我慢するといったことは起こりがちです。また「救急車要請をためらわないで」と言われても症状判断に迷うかもしれません。「迷った場合はより安全な選択を」決断しましょう。
なお、温度計・湿度計の常備は大前提ですが、今日では「WBGT計」による活動継続/中止判断も常識です。活用されることを強くお奨めします。
【熱中症予防のために】~主なもの
- 水分だけでなく塩分も補給する
- 練習時間帯を工夫し、日中の時間帯を避ける
- 戸外での露出時間を短縮するためウォーミングアップを屋内で行う
- 選手個々の体調を充分把握する(睡眠不足や風邪、下痢などがないか)
- 練習中の体調悪化を我慢しないよう選手に徹底する
- 熱中症発症に備え、クーラーボックスにアイスパック(代替品としては、よく冷えたペットボトルなど)を準備しておく
- 状況悪化が懸念されるときには救急車要請をためらわない
【参考情報】
■日本ボート協会/「ローイング安全マニュアル」2015年版(P16-17)
https://www.jara.or.jp/safety/2016/safety2015.pdf
■日本ボート協会/「ボート競技と熱中症について」
https://www.jara.or.jp/info/2008/medicine20080602.html
■日本スポーツ協会(日本体育協会から改称)/「熱中症を防ごう」,熱中症ガイドブック
http://www.japan-sports.or.jp/medicine/heatstroke/tabid523.html