公益社団法人日本ボート協会

Japan Rowing Association

日本ボート協会JARA OFFICE

全国のオアズパーソンへの手紙(第94信)

2020年6月3日
日本ボート協会会長
大久保 尚武
会長写真

新型コロナウイルスに対する緊急事態宣言が5月25日(月)に解除となりました。みんな「感染の第2波が必ず来る」と思いながらも、「これ以上経済活動を止めておけない」ということで恐る恐る動き始めたようです。

わたしはスポーツ界がどういう動きをするか関心をもって見ているのですが、アマチュアスポーツ界にはまだ目立った動きはありません。プロスポーツでは野球、サッカー、相撲などが6月下旬から7月にかけて無観客試合で様子をみながらのスタートを目指すとしています。

さて、われわれのボートですが、3月末にオリンピックの1年延期が決まり、同時にFISAから本年度のボート世界大会は全て中止する旨、連絡がありました。その後新しい連絡は何もありません。

そうした状況を受けて、日本ボート協会としては当面8月いっぱいの大会は全て中止とせざるをえませんでした。現役選手の皆さんにとっては練習もままならず、目標とする大会も無くなり、モチベーションの面からいっても本当に残念なシーズンになってしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

2020年ナショナルチームの面々も、この2ヵ月間は個々人レベルで強化活動をしてきましたが、ようやく6月中旬から合同での活動を再開する予定にしています。

次なる問題は、9月10木)~13(日)に予定している全日本大学選手権をどうするかです。主役である各大学ボート部がどう考えているか、現在各校の意見を聞いているところです。その上で6月6日(土)に各ブロックの代表者との会議(オンライン)を開き議論させていただきます。実は2点考慮すべき難題があります。

一つは鹿児島国体(9月17日~20日)がどうなるかです。スポーツ庁、日本スポーツ協会、鹿児島県が決めることですが、もし「中止」と決まったとき、どうするかです。もちろんわれわれが独自の考えで決めればいいことではあるのですが…。

二つ目は戸田コースの水草問題です。埼玉県もコロナ禍によって水草対策を見合わせていましたが、緊急事態宣言解除直後から対策手配を開始しました。ただ、現在は水面はひどい状態と聞きます。

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日本ボートマンクラブ(JBC)が加盟各校に自校ボート部の創設以来の歴史とか面白い逸話とかを自由に書いてもらい、メールで会員に送る活動を始めました。

5月7日(木)に第一回を幹事校として東京大学淡青会からスタートし、第2回東北大学図南会、第3回東海大学かもめ会、第4回千葉大学白鬚会と続いています。これがめっぽう面白い。ボートを漕いだ仲間は学校やクラブの垣根を超えて本当に仲が良い。これは他のスポーツを圧倒するボートのすばらしい特徴だと思いますが、それじゃ他の大学やクラブの歴史や諸先輩の話などを知っているかというと、「ほとんど知らなかったなぁ」とこの4校の話を読んだだけでつくづく思い知りました。

例えば各校の「OB・OG会の名称」(かもめ会とか白鬚会など)の由来は全然知りませんでした。あるいは隅田川白鬚橋下流に各校の艇庫が軒をつらねていて、「向島艇庫村」と呼ばれていたことも初めて知りました。千葉大学白鬚会が地図つきで詳しく書いてくれていました。わたし自身1~2年生の間は「言問だんご」の近くにあった東大艇庫でもっぱら練習していました。先輩からも「隅田川の歴史はよく勉強しとけよ」と言われたことをいま思い出しましたが、この「向島艇庫村」のことは恥ずかしながら知りませんでした。

これらの話を大学新入生はもちろん、高校生にぜひ読んでほしいですね。「ボートってこんな素晴らしいスポーツなのか」と思ってくれること間違いなしで、リクルートの大きな武器になると思います。

現在は会員向けのメールなのでそのまま掲載することは控えますが、今後、許可を得て随時公開してもらおうと思います。

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4月に続いて5月も、ほとんど「自宅蟄居」で外に出られず、特段の情報もありませんので短い手紙で終わります。

(以上)