公益社団法人日本ボート協会

Japan Rowing Association

日本ボート協会JARA OFFICE

全国のオアズパーソンへの手紙(第92信)

2020年4月27日
日本ボート協会会長
大久保 尚武
会長写真

新型コロナウイルスが猛威を振るう中、4月7日には7都府県に、その後全国的に展開した緊急事態宣言が政府から発出されました。とりあえず5月6日までの諸活動休止・自粛要請がなされていますが、いまだ先行きの見通しがきかない非常に困難な状況にあります。

かつて経験をしたことがない閉塞感に苛まれ、練習も十分にできない環境の下で皆さま方の苦労はどれほどかと、大変心配しております。

ボート関係者の皆さまには、政府等から発出されている3密回避など諸活動指針を守り、新型コロナウイルスの深刻な感染者が出ないことを願うばかりです。

さて、2020年東京オリンピック・パラリンピック大会の来夏への延期を受けて国際ボート連盟(FISA)も今年度の主要大会の中止・延期を行いました。日本ボート界においても3月の高校選抜選手権大会、5月の全日本マスターズ選手権大会、6月の全日本社会人選手権大会が相次いで中止を余儀なくされました。

また、同期間に予定されていた都道府県ボート協会主催のレガッタや各地の大学等対校戦なども中止・延期となりました。出漕予定だった選手の皆さんは落胆されたことと同情申し上げますと同時に、大会を準備された皆さんにはその労を労いたいと思います。

大学等の厳しい活動休止・自粛指導の下ではやむを得ない措置と受け止めざるを得ませんが、一方こんな時期だからこそ皆さんの智恵が湧きIT技術を駆使した練習方法が採られているとの声も聞こえてきています。

皆さんの日常の練習状況、工夫など日本ボート協会(JARA)にご報告いただければ、ホームページ(HP)を通じてご紹介することも考えたいと思います。また、日ボとしても、日ボコーチ陣による資料、FISAや外国ボート協会などで公表されている記事などもご紹介していくことを考えています。

さて、今皆さんが気になっていることの一つは今後のJARA主催大会の開催可否だと思いますが、新型コロナウイルスの動静を見守りつつしかるべき検討をしていきます。

JARA主催あるいは共催大会として予定されている、8月のインターハイ(ボートは大阪・浜寺)は他の競技とともに昨日急遽史上初の中止が決まりました。7月の全日本中学選手権(三重・大台町)、9月の鹿児島国体等は尚今後の検討になります。

特に、9月10日~13日開催予定の全日本大学選手権大会については6月には諸準備を開始する必要があります。現在発足検討中の全国大学ボート部横断組織の活用なども含め大学ボート部のご意見もお聞きしながら検討していきます。

また、10月8日~11日の全日本選手権大会及び10月23日~25日の全日本新人選手権大会についても予定通りの開催が可能かどうか現時点では見通しが立ち難い状況です。こちらも関係者と協議のうえ適切に検討して行きます。

ご承知の通り、JARAも日本スポーツ協会並びに日本オリンピック委員会の協力要請を受けて他のスポーツ団体と同様に事務局の運営について原則在宅勤務とする方針を4月9日付でHP上に掲載しました。通常の事務取扱と違って若干の不便はありますが、それぞれ関係委員会の連絡先を掲載してありますのでご活用ください。

5月の連休明けの時期に新型コロナウイルスの脅威がどういう状態になっているか気に懸かるところですが、まずは我々ボート関係者が感染しないよう一丸となって最大限の注意を払いつつも工夫をして練習に励み、そして医療関係者に感謝と敬意を表しつつこの難局を乗り切っていきましょう。

(以上)