公益社団法人日本ボート協会

Japan Rowing Association

日本ボート協会JARA

全国のオアズパーソンへの手紙(第40信)

2015年12月1日
日本ボート協会会長
大久保 尚武
会長写真

ご存知の通り、今年3月に行われた「U23世界選手権日本代表クルー選考レース」の決定については、決定を不服とする選手による裁定申立、さらに裁定判断を不服とする選手による「日本スポーツ仲裁機構」への仲裁申立という経緯をたどりました。その結果最終的に6月5日付のホームページでお知らせした通りの決定となった訳です。

この間、いくつかの制度上の不備も確認されました。この貴重な経験から学ぶべく、プロジェクトチームを立ち上げて検討してきましたが、この度「裁定委員会規定改正案」が答申されました。

この改定案についてはホームページで公表し、広くボート関係の皆様のご意見を募っておりますので、ご意見をお持ちの方はぜひ協会事務局までお寄せ下さい。

今後とも、裁定委員会制度をより良いものにして「ボートに関する問題は、ボート界において解決を図る」という、その設立趣旨に違わぬものにしてゆきたいと考えています。よろしくご協力願います。

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オリンピックが大きく変わろうとしています。FISA(国際ボート連盟)はそれを「衝撃的」と重く受け止め、オリンピックにおけるボート競技のあり方を徹底的に、根本から見直そうとしています。そして、いま、各国の意見をFISAに提出するよう求めてきているのです。何が検討課題なのか、簡単にご説明しておきます。

一番のポイントは、「オリンピックでの競技種目を変えなければならない。どう変えるべきか、意見を聴きたい」という事です。現在の種目数14、選手人数550人は変えずに、内容を変えるという事なのです。

その時に、ぜひ考慮すべきとして「5つのバランス」を挙げています。

  1. 大艇(エイト/クォード)と小艇(シングル/ペア)のバランス
  2. スカールとスウィープのバランス
  3. 重量級と軽量級のバランス
  4. 卓越性(Excellence)と普遍性(Universality)のバランス
    (ちょっと分かりにくいですが、世界選手権の上位クルーと各大陸予選での参加枠のバランスということ)
  5. 男女比のバランス

因みに、現在のオリンピック種目は次の通りです。

男子
(331人)
重量級(6) 1X、2-、2X、4-、4X、8+
軽量級(2) 2X、4-
女子
(219人)
重量級(5) 1X、2-、2X、4X、8+
軽量級(1) 2X

日本としては、当然「軽量級を増やすべし」と主張したいのですが、それでは、何を削るのか、さらに全体をどう組み立てるのか、色々頭を悩ませながら検討しているところです。

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「ボートマンクラブ創立30周年記念」の集いが、11月27日(金)の夜、遊覧船を借り切って東京湾上で開かれました。36校の大学のOB・OG127人が参加して、実に賑やかで楽しい一夕でした。

ボートマンクラブは30年前、5つの大学の昭和37年卒の艇友数人が集まり「会を作ろう」と気炎をあげたのがスタートでした。わたしの同期の連中のことだったのでよく覚えています。

「学生時代共にボートを漕ぎ気心の知れた仲間は貴重な財産だ。大学の枠を越えて、広く集まる会を作ろう」という趣旨でした。もちろん当時もオアズマンクラブ(昭和23年創設)はあったのですが、「大先輩ばかりでチョット……」という事だったのでしょう。

爾来30年、幹事諸氏の差配よろしきを得て、毎年11月に総会を開き、最盛期には北大から鹿児島大まで、50校のOB、OGがメンバーになっていました。

会の最後に幹事が、「この会もだいぶ歳をとってきたし、ボチボチかなと考えていましたが、今日の様子をみて、もうしばらく続けようという気になりました」と挨拶していました。

こうした会は、同世代が気楽に集まるところに意義があるので、若手OB、OGによる新しい会ができてもいい頃かな、などと思いました。

尚、日本ボート協会の強化募金に役立ててほしいと、金一封をいただきました。募金スタートの時にもいただき2回目です。

本当にありがとうございます。

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以上