公益社団法人日本ボート協会

Japan Rowing Association

インフォメーションINFORMATION

日本代表チームの強化基本方針について

2012年12月10日
強化委員会
日本代表チームの強化基本方針について

日本ボート協会は本年9月の新体制発足以来、日本ボートの強化に向けて、 強化本部体制の改変・強化、強化のあり方の改善などいろいろの課題について検討を重ねてまいりました。 現時点で全てについて決定に至ったわけではありませんが、2013年シーズンのスタートに向けて必要な基本方針・考え方について、 ここにお知らせいたします。

日本ボート協会強化本部としては、日本ボートの強化を一歩でも前に進めるために、 皆さまと力を合わせ一層の努力をかさねる所存ですので、よろしくご理解・ご協力のほどお願い申しあげます。

1.日本代表チームの目標

(1)シニアチーム
  • 中期目標は2016年リオ五輪で軽量級種目(LM2X,LW2X,LM4-)でのメダル獲得
  • 前年の2015年世界選手権で上記種目の五輪出場権を確実に獲得する。そのためには、 2013年以降の世界大会でA-FINALに確実に進むことが目標
  • なお、上記軽量級種目以外のオープン種目については別途定める派遣目標タイムを参考に評価選考を通じ世界で戦う機会を提供する
(2)U23及びシニア候補選手
積極的に強化に取り組む計画です。具体的目標や計画については現在検討中ですので、決まり次第お知らせいたします。
(3)U19チーム
高体連ボート専門部が主体となって、目標・計画・強化に取り組み、強化本部はそれをサポートします。 U23への繋ぎなどの課題については今後協議をすすめます。

2.国際大会への派遣種目と選手選考

(1)シニアチーム
  • 2013年度の派遣は次の3大会を予定
    ワールドカップ第2戦 イートン(イギリス) 6月
    同   第3戦 ルツエルン(スイス) 7月
    世界選手権大会 忠州(韓国) 8月
  • 種目は五輪軽量級3種目及びM1X,W1Xを想定していますが、 別途上記の目標達成のために必要とヘッドコーチが判断する種目に変更もしくは追加する場合があります。
  • いずれも別途定める派遣目標タイムを参考に強化委員会で決定します。 なお、日本代表チームの目標等に照らし派遣を見送る場合があります。
  • 選手選考は強化委員会(最終責任者は強化本部長)が行います。
  • シニアの選考は12月に第一次評価選考(11/18公表の「シニア日本代表選手第一次評価選考要領」参照)を実施し、 その後、代表候補選手による評価合宿を数回行い、その結果を勘案して最終的に派遣クルーと選手を決定します。 特にクルー編成、スカルとスイープの割り振りなどについては、選手の希望や特性も十分ふまえたうえで、 透明性のある方法で選考をすすめ、まず基本案をヘッドコーチが作成し、 それをもとに強化委員会が最終決定することとします。
  • 五輪でのメダル獲得には、複数年にわたる長期間のトップレベルでのトレーニングが必要との観点で、 世界選手権で上位進出等所定の成果をあげ、次年度以降も継続強化が必要と判断される選手については、 シニア代表チームでの活動を継続してもらう場合があります。
(2)U23及びシニア候補選手
選手育成の観点で最適な選考方法を検討中であり、決定しだいお知らせします。
なお、2013年7月にロシアで開催される第27回ユニバシアード競技大会で久々にボート競技が採用されます。 詳細は確定次第お知らせします。

3.強化指導体制

  1. 日本ボート協会(強化本部)と所属団体の選手強化に関する役割分担は、原則次ぎのように考えています。
    強化本部は原則として下記の5項目を行います。
    1. 日本ボートの狙うべき目標の設定
    2. その目標達成のための基準の設定
    3. 海外遠征等の計画と実行
    4. 派遣選手選考会の実施と選手選考
    5. ナショナルコーチングスタッフの選任
  2. ナショナルコーチは強化本部のもとで、選ばれた候補選手の中でのクルー編成、選手の強化に責任を持ちます。
    代表選手となるまでの個々の選手の強化は、選手個人の自覚に基づくトレーニングを大前提として所属団体が行えるようサポートして参ります。
  3. 2013年度の日本代表ヘッドコーチは、引き続いて阿部肇氏に依頼することといたしました。新たなシーズンに向けた強化の在り方等について強化本部として阿部氏と話し合いを行いました。その結果阿部氏より、先に大久保会長が公表した「昨年の代表選考に関する日本ボート協会の公式見解並びに今後の基本的な考え方」に全面的に賛同し、新たな気持ちで取り組むとの意思表明があったこと、またこれまでの優れた指導実績及びロンドン五輪出場・世界選手権での成果などを勘案し、協会の総意として阿部氏に依頼することを決定いたしました。皆さまのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
    なおコーチング体制は、シニア選手・U23やシニア候補選手・U19選手・その他をそれぞれ専任コーチ体制とし、それぞれの選手に応じた強化をすすめていく方向で考えております。阿部ヘッドコーチにはシニア選手強化に重点を置いて取り組んでもらうことに併せ、強化委員会と連携し日本代表チームの目標達成に必要とされる選手等の獲得にも努めてもらうことになります。
    なお、その他のコーチは現在検討中につき、決まり次第、別途お知らせ致します。