2016(平成28)年4月22日(金)~24日(日)に愛知県東郷町の愛知池漕艇場で「第61回中日本レガッタ」が行われました (主催:中日新聞社、愛知県ボート協会)。
今年も北は宮城、新潟、南は長崎、佐賀、大分など全国23都府県から91団体490クルー1092選手が愛知池に集まりました。 初日のみ逆風がやや強かったものの、その後のコンディションは概ね良好でした。
最終日の24日(日)は男女24種目の決勝が行われ、中部電力が成年男子エイトで4連覇を果たしました。
大会2日目には代表者会議会場で「コーチセミナー(兼 公認スポーツ指導者義務研修会)」が開かれました。講義内容は「ドーピングコントロール」と「スポーツ栄養学」。 講師の熱い語りに、受講した多くの指導者や選手たちはアスリートにとって最も大切な価値である「フェアプレイ」について改めて学びました。
【ローイング編集部】
レース結果は以下のWeb参照
http://www.inh.co.jp/~ara/
レース動画は以下のWeb参照
https://www.facebook.com/愛知県ボート協会-169001163208322
【東海リポーター・酒井康行】
成年男子エイトは予想通り社会人4クルーと学生2クルーの激しいレースとなった。
ゾクゾクするような好レースのお手本のような展開だった。
社会人4クルーがリードし、学生がそれを追う。
予選では東レ滋賀に僅差で負け、2位通過の中部電力。
決勝では気迫が違ったような漕ぎを見せた。会社の大応援団の声援にも押され、
地元の意地で終始リード、最後まで2位以下を寄せつけなかった。
2位は東レ滋賀、3位は明治安田生命。今シーズンの幕開けに相応しい好レースだった。
成年男子舵手なしクオドルプルでは富山国際大Aが岐阜経済大を振り切って5回目となる優勝を3連覇で飾った。
成年男子ダブルスカルは昨年の全日本選手権で男子シングルスカル2位の筑波大・越智を新たに加えた今治造船(越智・別府)が
中部電力(森崎・川畑)に1艇身差をつけて見事連覇を達成。
2017(平成29)年の愛媛国体に向けて順調な強化が進んでいるようだ。
成年男子舵手なしペアは関西電力美浜Aが2年ぶり5回めの優勝。
成年男子シングルスカルでは元五輪代表の武田(ダイキ)、須田(アイリスオーヤマ)が準決勝で敗退するという番狂わせが起きた。 それほどレベルが拮抗しているということか。決勝は予想通り息をのむようなレース。 ほぼ横一線で本部前の800mを通過。わずかに塚本(トヨタ紡織B)がレース運びのうまさを見せ、 U23代表候補の武田(関西電力美浜A)、昨年度本大会優勝の高橋(明治安田生命)を抑えて7年ぶり2回目の優勝を飾った。
成年女子舵手なしクオドルプルは明治安田生命、関西電力小浜の猛追を振り切ってデンソーが連覇。
またダブルエントリーした成年女子舵手つきクオドルプルも制覇し、2年連続で2冠を獲得した。
成年女子ダブルスカルでは前半から飛び出した明治安田生命(上田・鈴木)が
他にリードを譲ることなく安定した漕ぎでそのままゴールし、初優勝。
2位には昨年移籍した福本と今年入社の川本(日本体育大OG・2014年度U23代表)がペアを組んだトヨタ自動車が入り、
その健在ぶりをアピールした。3位は関西電力小浜A(納田・今井)。
成年女子シングルスカルは福本が元ロンドン五輪代表の貫禄を見せ、 移籍後初となるタイトルを獲得した。2位は昨年の全日本2x優勝の栗山(富山国際大)、 3位は昨年の全日本選手権女子シングルスカル5位の領木(明治安田生命)と続いた。
高校男子舵手つきクオドルプルは高校選抜6位の美方高が混戦を抜け出し、半艇身差で優勝。
僅差で入った2位浜松北高A、3位愛媛選抜の力漕ぶりも見事だった。
高校男子ダブルスカルは参加クルー数62クルーと今大会最多。その激戦区を制したのは東京選抜Aだった。
U19合宿組で選抜優勝の江畠(青井高)と中川(小松川高)がペアを組み、粗削りながらも他を圧倒するパワーを見せつけ、堂々の初優勝。
ストロークの江畠はゴール後、両腕を高く突き上げた。2位はU19組の二本松がストロークを漕ぐ富山工業高、3位は美方高Aが入った。
高校男子シングルスカルはU19強化育成合宿参加組の遠山(京都高校選抜)が、 750m付近よりスパートをかけ、横一線から一気に抜け出しそのままゴール。 高校選抜で準優勝に終わったうっぷんを愛知池で晴らした。 2位は野口(富山工業高A)、前半飛ばし過ぎた糠谷(浜松北高A)は3位に留まった。
高校女子舵手つきクオドルプルではタレント発掘で昨年全日本2位と着実に力をつけている大門をストロークに擁する大分県選抜が東京選抜、
美方高との接戦を制した。
高校女子ダブルスカルはタレント育成指定選手の新田が武長とペアを組む美方高が息の合った漕ぎで、
京都高校選抜(四方・清水)、浜松北高(内山・大須賀)の追漕を退け、9年ぶり3回目の優勝。
高校女子シングルスカルは日田林工高・大門が選抜優勝の若狭東高・河原に約2艇身差をつけて初優勝。
千種高・大久保は3位に喰い込み地元の意地を見せた。
舵手つきクオドルプルでは美浜中が男女アベック優勝と今シーズンの好スタートを切った。
男子ダブルスカルでも阿賀町ジュニアが先行する津幡南中をゴール前で捉え、逆転で嬉しい初優勝。
男子シングルスカルは神戸ボートクラブ・小見山が力強い漕ぎで連覇、同クラブとしても4連覇を達成した。
女子シングルスカルではタレント育成指定選手の阿賀町ジュニア・磴が2位以下を大きく引き離す力強いレースを展開した。