皆様、ボートのまち戸田市にようこそお越しくださいました。
　全国各都道府県から多くの選手・役員の皆様をお迎えし、ここ戸田漕艇場において、第51回全日本大学ローイング選手権が開催されますことは誠に喜ばしいことであり、出場される選手及び大会関係者の皆様に対し、埼玉県ボート協会会長として心から歓迎申し上げます。
　戸田市は、埼玉県の南東部に位置し、都心へのアクセスが良好でありながら、荒川の自然に恵まれたまちで、江戸時代には中山道の「戸田の渡し」が置かれ、交通の要衝として栄えてまいりました。現在も若年層を中心に人口が増え続け、平均年齢が埼玉県内一若い「活力あるまち」として発展を続けています。
　さて、会場となる戸田漕艇場は、昭和39年にアジアで初めてのオリンピックが行われた際の競技場となった歴史をもち、国内唯一の人工的に作られた静水ボートコースです。公園には昭和39年当時のオリンピックの聖火台も残っており、ローイング競技の聖地として親しまれています。また、豊かな自然に囲まれ、散歩やジョギングコースとして利用されている方も多く、競技者のみでなく、一般の方々の憩いの場としても愛されています。
　この本市特有の地域資源である戸田漕艇場を活用し、まちづくりに活かしていくことを目的に本市では、令和6年3月に地域住民、ローイング競技関係者、行政の協働による『戸田市ボートのまちづくりコンソーシアム』という協議体を立ち上げ、「ボートのまち戸田」のイメージ定着に向けた取組やローイング競技が広く市民スポーツとして普及するよう、様々な取組を行っております。
　出場される選手の皆様におかれましては、日頃の練習の成果を十分に発揮し、悔いのないよう臨んでいただくとともに、戸田漕艇場の魅力を感じていただけますと幸いでございます。
　先日開催されましたパリ2024オリンピックには、この戸田ボートコースで活躍した選手も出場されました。今大会に出場した選手の中から、今後の日本ローイング界を背負ってくれる選手が出てくることを期待しております。
　また、戸田市では、柔軟な考えを持ち、自ら行動できる方を求めて職員採用を行っております。ローイング競技を通じて育まれた感性や協調性を持ち、市民の生活を支えるために情熱を持って働く意志がある方のご応募をお待ちしております。
　結びに、本大会開催にあたりご尽力いただきました関係者の皆様に感謝申し上げ、歓迎のことばといたします。

埼玉県ボート協会　会長
戸田市長
　菅原　文仁